「まごのてアワーズ」の第4回です。
きっかけは、クライマックスシリーズの近本選手
DeNAの4連勝で幕を閉じたセ・リーグのクライマックスシリーズ・ファイナルステージ4試合(10月14日〜17日)で、少し話題になっていたことがありました。阪神・近本光司選手が放った打球で、16、17日の2日間でDeNAの守備に失策が4つ記録されています。
| 日付 | 回 | 打球 | 失策 |
|---|---|---|---|
| 10月16日 | 1回 | 二ゴロ | 二塁手のファンブル |
| 10月16日 | 7回 | 三ゴロ | 三塁手のファンブル |
| 10月17日 | 1回 | 二ゴロ | 二塁手のファンブル |
| 10月17日 | 6回 | 三ゴロ | 三塁手のファンブル(その間に1点) |
4試合でDeNAに記録された失策は6つ。そのうち4つが、近本選手の打球でした。レギュラーシーズンの143試合では、近本選手の打球で相手に記録された失策は5つです。
この部分は、サイトで探せるデータです。 DeNAの「全失策」ページで、試合区分を「クライマックスシリーズ」にすると、同じ6行が並びます。

それを受けて、レギュラーシーズンでは、誰の打球がいちばん相手の失策を呼んでいたのか。打った瞬間はアウトに見えたゴロが、ファンブルや悪送球で一気に流れを変える。そんな波乱を、いちばん多く呼んだ打者を探しました。
ここから、レギュラーシーズンのアワーズです
先にお断りです。ここで出すランキングは、サイトの画面では見られない、データベースの中から割り出したデータです。 第1回の冒頭で説明した2種類のうちの、こちらのほうです。公式の表彰とは、もちろん関係がありません。数字は、すべて2026年のレギュラーシーズン(143試合×12球団)のものです。
数え方
- 対象は、その打者が放った打球の処理で、相手の守備に失策が記録されたものです。ゴロやフライの処理のほか、ファウルフライの落球、安打のあとの返球や中継の悪送球も入ります。
- 同じ打席の間の失策でも、盗塁を刺そうとした送球、けん制、捕手の打撃妨害など、打球と関係のないものは入れていません。
- 失策の数で数えます。1つの打球で2つの失策が記録された場合は2個です。
2026年の失策は795個。このうち打球の処理で記録されたものが735個でした。
- そのうち559個は、その失策で打者が塁に出られたもの(サイトの記録上「打者走者を生かす」)です。残りは、安打のあとの悪送球で走者が先の塁へ進んだものなどで、打者はもともと塁に出ているか、アウトになっています。
- その失策の間に直接的に点が入った、いわゆる「適時失策」で入った点は、合わせて142点でした。
🏅セは、菊池涼介選手(広島)と度会隆輝選手(DeNA)
セの1位は、2人が並びました。広島の菊池涼介選手と、DeNAの度会隆輝選手で、どちらも11個です。
| 順位 | 選手 | 失策を呼んだ打球 | 試合 | 失策で打者が出塁 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 菊池涼介(広島) | 11 | 11 | 9 |
| 1 | 度会隆輝(DeNA) | 11 | 10 | 8 |
| 3 | 長岡秀樹(ヤクルト) | 9 | 9 | 7 |
| 3 | 佐藤輝明(阪神) | 9 | 8 | 5 |
| 3 | 佐々木泰(広島) | 9 | 9 | 8 |
菊池選手の11個を、打球の種類ごとに分けると、こうなります。
| 打球 | 個数 | 失策の内訳 |
|---|---|---|
| 内野ゴロ | 8 | 悪送球5、ファンブル2、送球の捕球ミス1 |
| 犠打(投前) | 1 | 悪送球1 |
| 左前安打 | 1 | ファンブル1 |
| 一塁側のファウルフライ | 1 | 落球1 |
続いて度会選手の11個です。
| 打球 | 個数 | 失策の内訳 |
|---|---|---|
| 内野ゴロ | 7 | 悪送球3、後逸3、ファンブル1 |
| 安打(内野安打・左前・中前) | 3 | 悪送球3 |
| 左飛 | 1 | 落球1 |
度会選手は、シーズンの終盤に集中しています。8月までの4個に対し、9月8日から26日までの約3週間で7個。7個とも内野ゴロで、9月15日の巨人戦では1試合で2個、9月26日の阪神戦では後逸の間に2点が入りました。
🏅パは、周東佑京選手(ソフトバンク)
パの1位は、ソフトバンクの周東佑京選手です。10個で、9試合にまたがります。
| 順位 | 選手 | 失策を呼んだ打球 | 試合 | 失策で打者が出塁 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 周東佑京(ソフトバンク) | 10 | 9 | 8 |
| 2 | 西川愛也(西武) | 9 | 8 | 5 |
| 2 | 黒川史陽(楽天) | 9 | 9 | 6 |
| 2 | 小川龍成(ロッテ) | 9 | 9 | 7 |
周東選手の10個は、すべて内野へのゴロでした。 これはデータからの推測でしかありませんが、やはり足が速いということで内野手の焦りが失策という形で表れるのかな…と感じるランキングになっています。
| 打球 | 個数 | 失策の内訳 |
|---|---|---|
| 内野ゴロ | 9 | ファンブル6、悪送球2、後逸1 |
| 内野安打(一塁) | 1 | 悪送球1 |
数字の読み方
- 失策は守る側の記録です。打者の力だけで決まる数ではありません。打球の強さや、走者の足、守備位置、グラウンドの状態なども影響します。
- 1位と2位の差は1〜2個です。1つの失策で順位が入れ替わる範囲です。
- 打席の数が多い選手ほど、数は増えやすくなります。今回は、割合ではなく数で比べています。
次の「まごのてアワーズ」も、また別のちょっと変わった条件で探していきます。