まごのてデータの失策のページでは「いつ・誰が・どんな状況でどんな失策をして、何点を失い、余分な進塁をどれくらい許したのか」を1件ずつ見られるようにしています。 選手を責めたいわけではありませんし、試合の勝敗を分けたミスすべてを「記録として残った失策」だけで振り返ることができるとも思っていません。それでも失策は、選手にとってもファンにとっても、感情が動きやすい場面の一つだろうということで、細かく記録を付けてきました。
2026年9月10日に行われた5試合で記録された失策は、合計5件でした。どこの球場も悪天候の中での試合だったということもあると思いますが、1つずつ見ていくとたまたま5件すべてが、その場で得点を許すか、その後の失点につながっていました。 そこで、今回は「まごのてデータではこんなものも見られます」という一例として、失策のページから広げられる集計を一つ紹介します。取り上げるのは「自身の失策のあとに奮起して打てた野手」と「味方の失策のあとに踏ん張れた投手」です。
「自分の失策のあと」に強い打者は誰か
打者は自分が犯した失策のあと、同じ試合の打席でどれくらい打てているかを集計できるようにしています。全打席のページでも「独自」というところから「✓」で絞り込むと、その試合で失策を犯した後に立った打席のみを表示することができます。
対象を打数10以上に絞ると、トップは野村勇選手(ソフトバンク)の.556(9打数5安打)でした。 特筆すべきは、2026年8月5日の日本ハム戦です。6回に自身の失策が絡んで3失点し、5-5の同点とされます。ところがその後の8回に、野村選手自身が中越えの2ラン本塁打を放ち、これが決勝打となって優勝へのマジックナンバーを初点灯させました。自分のミスで広げた点差を、自分のバットで帳消しにしたという例です。
「イニング内の失策のあと」を一番抑えている投手は誰か
投手側は少し違う切り口でデータを取っていて、登板中に失策が起きたときに同じイニングの中で失策が起きたあと、対戦した打者をどれだけ抑えているかを集計できるようにしています(失策が自分のものだった場合でも同様に集計し「そのイニングで起きた失策のあと」をまとめて数えています)。
トップは柳裕也投手(中日)。該当する場面は今季5度、対戦した打者は延べ10人。このうち出塁を許したのはゼロ人でした。ちなみに、リーグ全体で見るとこの場面での出塁率は.297で、通常時の.301とほとんど変わりません(失策が起きたからといって、投手がまとめて崩れているわけではない、というのも1つの発見でした)。その中で10人相手にゼロというのは際立った数字です。
5度のうち4度は味方(村松開人選手、木下拓哉選手、大島洋平選手、福永裕基選手)の失策のあとでしたが、残り1度は柳投手自身のもの。2026年7月16日の阪神戦、初回無死で自ら一塁への悪送球を犯し、先頭打者を二塁まで進めてしまいます。それでもそのあと中飛・中飛・空振り三振と3者連続で打ち取り、無失点で切り抜けました。味方のミスでも自分のミスでも、そのあとの立て直し方は変わらなかったということになります。
これまではなかなか見られなかった「自身の失策を取り返そうとする打者」や「ミスをした味方のためにも踏ん張る投手」を、まごのてデータで見つけてみてください。

