「まごのてアワーズ」の第5回です。
第5回は「移動日なし」の試合です。前の日に別の球場で試合をして、移動のための休みをはさまずに次の試合を迎える。過酷で長い戦いが続くシーズン中に何度もある日程ですが、そこでよく打った打者を探しました。
先にお断りです。これはサイトの画面では見られない、データベースの中から割り出したデータです。 第1回の冒頭で説明した2種類のうちの、こちらのほうです。公式の表彰とはもちろん関係がありません。数字はすべて2026年のレギュラーシーズン(143試合×12球団)のものです。
数え方
- 対象は、その球団の前の試合が前日で、しかも別の球場だった試合です。同じ球場での連戦は入れていません。
- 2026年は、こういう試合が143試合、のべ209チームありました。いちばん多かったのは中日の20試合、少なかったのは日本ハムの13試合です。
この209チーム試合での打率は**.227**。それ以外の試合(.242)より、少し低くなっていました。リーグ別では、セ.217、パ.239です。
チームの勝敗も見てみると
打者の前に、チームとしての勝ち負けも数えてみました。移動してきたチームの成績を、相手チームの前日の過ごし方で分けると、こうなります。
| 相手チームの前日 | 試合 | 移動してきたチーム | 勝率 |
|---|---|---|---|
| 同じ球場で試合(その場に残った) | 38 | 15勝21敗2分 | .417 |
| 休み | 39 | 17勝21敗1分 | .447 |
| 相手も移動してきた | 132 | 65勝65敗2分 | .500 |
| 合計 | 209 | 97勝107敗5分 | .475 |
「移動してきたチーム」対「その場に残っていたチーム」は、38試合で移動してきた側の勝率.417。ただ、この38試合は、移動してきた側がすべてビジターでした。今季のビジターの勝率は全体で.454(382勝460敗16分)なので、それより少し低い程度です。両方とも移動してきた試合では、ちょうど5割でした。
「移動したほうが負けやすい」とまでは言えません。地元で待ち構える相手に、移動してきたビジターが乗り込む日程だと、少し分が悪いのかもしれない、というくらいの数字です。
さらに、「飛行機っぽい移動」と「新幹線っぽい移動」でも分けてみました。チームが実際に何で移動したかの記録はないので、前の日の球場と当日の球場の場所から、ざっくり分けています。北海道が絡む移動や、福岡と東京・仙台の間、大阪と仙台の間などは飛行機。東京と仙台、大阪と福岡、広島と東京の間などは新幹線。同じ地方の中の移動(東京ドームから神宮、東京から横浜など)は「近場」にしました。
| 移動 | 試合 | 成績 | 勝率 | チーム打率 |
|---|---|---|---|---|
| 飛行機っぽい | 39 | 16勝22敗1分 | .421 | .216 |
| 新幹線っぽい | 116 | 54勝58敗4分 | .482 | .221 |
| 近場 | 54 | 27勝27敗 | .500 | .249 |
遠くなるほど、勝率もチーム打率も下がる並びになりました。ただ、遠くから来たチームはビジターのことが多いので、ここでも「ビジターだから」という事情が混ざります。飛行機っぽい移動は39試合と数も少ないので、おもしろい並び方をした、くらいに受け止めてください。
30打席以上で探しました
1人あたりの打席は多くても88打席で、半分の選手は12打席以下です。そこで、30打席以上の選手を対象にしました(セ51人、パ53人)。
ただし、40打席以上にすると、セの板山選手は39打席なので外れ、サンタナ選手の単独1位になります。基準しだいで顔ぶれが動く数字です。
🏅セは、板山祐太郎選手(中日)とD.サンタナ選手(ヤクルト)
セの1位は、2人が並びました。中日の板山祐太郎選手と、ヤクルトのD.サンタナ選手です。どちらも37打数15安打、打率.405です。
| 順位 | 選手 | 打数-安打 | 打率 | 本塁打 | 打点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 板山祐太郎(中日) | 37-15 | .405 | 3 | 9 |
| 1 | D.サンタナ(ヤクルト) | 37-15 | .405 | 2 | 6 |
| 3 | 近本光司(阪神) | 45-17 | .378 | 1 | 2 |
| 4 | 田中幹也(中日) | 29-10 | .345 | 0 | 2 |
| 5 | 佐野恵太(DeNA) | 68-23 | .338 | 3 | 16 |
板山選手は12試合・39打席、サンタナ選手は11試合・42打席です。今季全体の打率は、板山選手が.235、サンタナ選手が.251でした。
🏅パは、近藤健介選手(ソフトバンク)
パの1位は、ソフトバンクの近藤健介選手です。43打数17安打、打率.395。本塁打5本、13打点でした。
| 順位 | 選手 | 打数-安打 | 打率 | 本塁打 | 打点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 近藤健介(ソフトバンク) | 43-17 | .395 | 5 | 13 |
| 2 | T.ネビン(西武) | 56-22 | .393 | 6 | 13 |
| 3 | 宗山塁(楽天) | 36-14 | .389 | 1 | 2 |
| 4 | 平沢大河(西武) | 44-16 | .364 | 0 | 2 |
| 5 | 滝澤夏央(西武) | 58-20 | .345 | 0 | 6 |
2位の西武・ネビン選手とは、わずか2厘差です。ネビン選手は打数が多く、安打22本、本塁打6本はどちらも近藤選手より多い数字でした。
おまけ:同じ条件で、打率がいちばん低かったのは
「まごのてアワーズ」では、1位のほかに、同じ条件で数字がいちばん低かった選手も、少しだけ紹介していきます。公式の表彰ではなく、ごく限られた条件の数字です。選手の実力や調子を表すものではありませんので、気軽に見てください。
- セ:大盛穂選手(広島)。35打数3安打(.086)。今季全体は、324打数72安打で、打率.222です。
- パ:小川龍成選手(ロッテ)。45打数5安打(.111)。今季全体は、469打数120安打で、打率.256です。
数字の読み方
- 1位の選手でも、40打席前後の数字です。1、2本の安打で順位が入れ替わる範囲です。
- 「移動日なし」の試合は、デーゲームやナイター、移動の距離もさまざまです。移動の疲れだけを測っているわけではありません。
次の「まごのてアワーズ」も、また別のちょっと変わった条件で探していきます。