「全打席」ページの使い方、今日は4回目です。表示列のボタンのうち「投手番手など」を足して使ってみます。例に使うのは、10月5日の楽天-ソフトバンク(楽天が3-1で勝ち)です。
「投手番手など」を押すと、3つの列が足されます
「投手番手など」のボタンを押すと、「番手」「巡り」「打者数」の3列が足されます。
- 番手:その試合の何番手の投手か(1=先発、2以上=救援)
- 巡り:その投手から見て、打線が何巡目か
- 打者数:その投手が、登板してから何人目の打者か
3列とも入力欄です。「=」のほかに、「>=」(以上)や「<=」(以下)なども使えます。

10月5日の前田健太投手
10月5日の楽天の先発は、前田健太投手でした。6回を投げて、101球、被安打6、四球1、1失点で、勝ち投手。三振は10個で、すべて空振り三振でした。
楽天のページで「守備」に切り替えて、日付に「2026-10-05」を入れると、楽天の投手陣が投げた36打席が並びます(7安打、18三振)。ここで「番手」を「1」にすると、先発の前田投手の分だけが残ります。
25打席、6安打、10三振。

次に「巡り」を「3」にすると、前田投手の3巡目が出てきます。
7打席、1安打、3三振。

前田投手の10奪三振の内訳を、巡りごとに見ると、こうなります。
- 1巡目:9打者、2安打、4三振
- 2巡目:9打者、3安打、1四球、3三振
- 3巡目:7打者、1安打、3三振
3巡目に入っても、三振が止まりませんでした。
ちなみに、2番手以降の西口直人投手、九谷瑠投手、藤平尚真投手は、11打者から8三振(1安打)。「番手」に「>=2」と入れると、この11打席が出てきます。先発と合わせて、楽天の投手陣はこの試合で18三振。2025年以降、9回で終わった試合では、阪神の4月7日と並んで最多タイです。

先発投手は、巡るほど打たれる?
前田投手の3巡目を見て、気になることがあります。先発投手は、打線が巡るほど打たれる、とよく言われます。2026年の先発投手全体(12球団)で、巡り別に見てみます。
| 巡り | 打席 | 三振の割合 | 被打率 |
|---|---|---|---|
| 1巡目 | 15,275 | 22.0% | .234 |
| 2巡目 | 14,760 | 19.7% | .247 |
| 3巡目以降 | 10,543 | 19.0% | .253 |
巡りが進むほど、三振の割合は下がり、被打率は上がっています。
同じ投手どうしで比べても、同じ傾向です。1巡目が60打席以上、3巡目以降が40打席以上ある先発投手82人で、1巡目と3巡目以降を比べると、三振の割合は平均で3.0ポイント下がり、被打率は.027上がっていました。疲れや、打者の対応、そのほか、いろんな要素が重なった結果だと思います。
ただし、見るときに気をつけたいことがあります。
3巡目まで投げ続けた投手は、調子のよい投手が多い。その分、数字は実際より良く出ている可能性があります。つまり、本当の差は、もっと大きいかもしれません。
また、全員が同じ傾向になるわけではありません。三振の割合が3巡目以降に下がらなかった投手が、82人のうち29人います。前田投手もその1人で、2026年の先発15試合では、1巡目が23.7%、2巡目が19.0%、3巡目以降が22.5%でした。
巡るほど抑えている投手
先発投手全体の傾向とは逆に、巡るほど抑えている投手もいます。2026年の先発で、1巡目が80打席以上、3巡目以降が50打席以上ある73人のうち、1巡目から3巡目以降への被OPSの下がり方が大きく、しかも3つの巡りで被打率が下がり続けているのが、阪神の村上頌樹投手です。
| 巡り | 打席 | 被打率 | 被OPS | 三振の割合 |
|---|---|---|---|---|
| 1巡目 | 243 | .237 | .671 | 21.4% |
| 2巡目 | 243 | .214 | .578 | 19.3% |
| 3巡目以降 | 222 | .192 | .458 | 25.2% |
「番手」を「=1」、「巡り」を「>=3」で絞ると、3巡目以降の222打席が出てきます。

(村上投手の2025年は、被打率が.213、.199、.216とほぼ横ばいで、同じ傾向ではありませんでした。2026年の傾向として見てください。)
「打者数」を救援投手で使うと
最後は「打者数」です。登板した最初の1人目に絞りたいときは、「番手」を「>=2」、「打者数」を「=1」にします。
2026年の救援投手で、登板の1人目が30打席以上ある73人のうち、1人目の被打率も被OPSもいちばん低いのが、広島のT.ハーン投手です。
37打席、36打数3安打、打率.083、被OPS.219。9三振、1四球。
ハーン投手の37登板のうち、走者を置いて登板したのは2回だけで、ほとんどが先頭打者からの登板でした。2人目以降になると、108打席で打率.232、被OPS.627です。救援投手全体の1人目の被打率は.233なので、1人目の数字は際立っています。

次いで低いのは、ヤクルトのJ.リランソ投手(40打席・打率.088)です。ただ、ハーン投手の2025年は、1人目が打率.315(54打数17安打)でした。2026年の傾向として見てください。
ランキングページでも、同じ条件で見られます
ここまで「誰がいちばん」と簡単に紹介してきましたが、ランキングページでは、左サイドのパネルにあるフィルターで、「3巡目以降でいちばん打たれていない投手」のランキングも見られてしまいます。たとえば「投手巡り」を「>=3」にすると、2026年の3巡目以降の被打率が低い順に、投手が並びます。被打率では西武の平良海馬投手が1位(.161)、被OPSでは村上投手が1位(.458)です。その使い方は、後日あらためて紹介させてください。

ここまでのまとめ
- 「投手番手など」は、番手・巡り・打者数の3列
- 「番手」で先発と救援を分け、「巡り」で何巡目かを、「打者数」で登板から何人目かを絞れる
- 先発投手は巡るほど三振が減り、被打率が上がる傾向があるが、巡るほど抑える投手もいる
次回は「展開関与」です。先制打、勝ち越し打、同点打、逆転打、サヨナラ打、決勝打という列を見ていきます。