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📊 データ記事

点を取ってもらった直後、きっちり抑えていたのは誰?-掘り下げ&登板投手一覧ページの使い方③

「掘り下げるニャ」とシャベルで穴を掘るブンタ

「登板投手一覧」ページの使い方ガイド、3回目です。①では登板成績と勝敗の推移、②では先発・救援・登板時状況を紹介しました。今回は残りの2つ「展開関与」と「得点後分析」です。どちらも、その登板が試合の流れにどう関わったかを掘り下げて見るための表示設定です。

「展開関与」を見てみる

9月23日の中日対DeNA戦は、3-3のまま延長12回までもつれました。最後は12回裏、中日の8番手・松山晋也投手がサヨナラ本塁打を打たれて試合が終わっています。

表示設定で「展開関与」をオンにすると、「被勝ち越し打」「被同点打」「被逆転打」「被サヨナラ打」「被決勝打」の5つの列が出てきます。その登板で、試合の流れが変わる一打を許したかどうかを×で示す列です。松山投手のこの日の行には、「被勝ち越し打」「被サヨナラ打」「被決勝打」の3つに×が付いています。

中日の登板投手一覧「展開関与」表示の画面。松山晋也投手の登板が1行ずつ並び、被勝ち越し打などの列に×が付いている
9月23日のDeNA戦、12回にサヨナラ本塁打を打たれた松山晋也投手の行。3つの列に×が付いている

先発投手の行にも意外と×が付いているのは、0-0から先に点を取られた場合も「被勝ち越し打」に数えているからです。先発の×の数だけを見て「打たれやすい」とは言えないので、そこは少し気をつけて見てください。救援投手なら、×が付いた日を並べるだけで「あの試合、あの場面だったな」とたどれます。

「得点後分析」を見てみる

もう一つの「得点後分析」は、まだ試験的な項目です。

投手のコメントで「点を取ってもらった直後に失点してしまい、チームに申し訳ないです」という言葉をよく目にします。それって実際どれくらい大事なことなんだろう?と気になって、数え始めたのがこの列です。

  • 得点直後回:味方が点を取った次の守りの回に投げた回数
  • 得点直後回の失点回数:そのうち失点した回の数
  • 得点直後回の失点計:その回に取られた失点の合計
  • 得点直後防御率:失点計×9÷得点直後回

「リード直後回」の4列も同じ考え方で、味方が点を取ってリードした直後の回に絞ったものです。

ただし、この列は自責点ではなく失点で数えています。味方の失策がからんだ失点も入っているので、公式の防御率とは別物です。また、得点直後回は途中から登板した回も1回として数えています。そういう不完全さを自覚しているので、ランキングページにはまだ組み込んでいません。あくまで「こんな見方もできますよ」という試験版として見てもらえたらうれしいです。

得点直後防御率を並べてみると

それでも、数えてみると面白い結果が出ました。今季(9月23日終了時点)、得点直後回に20回以上投げた投手43人の中で、得点直後防御率が低い順に並べるとこうなります。

投手 得点直後回 失点した回 失点計 得点直後防御率
栗林良吏(広島) 20 1 1 0.45
村上頌樹(阪神) 35 3 3 0.77
工藤泰成(阪神) 20 1 2 0.90
平良海馬(西武) 27 4 4 1.33
前田悠伍(ソフトバンク) 33 3 5 1.36
大野雄大(中日) 33 5 6 1.64

中日・大野雄大投手は、味方が点を取った直後のマウンドに33回上がり、失点したのは5回だけでした。9月20日の登板では、味方が点を取った直後の回が4度あり、そのうち2回は無失点で終えています。

中日の登板投手一覧「得点後分析」表示の画面。大野雄大投手の登板ごとに得点直後回や得点直後防御率の列が並んでいる
大野雄大投手の得点直後防御率は、9月20日の登板を終えて1.64

反対に、得点直後防御率が高い順に並べるとこうなります。

投手 得点直後回 失点した回 失点計 得点直後防御率
アンドレ・ジャクソン(ロッテ) 32 12 21 5.91
髙島泰都(オリックス) 28 10 17 5.46
松本健吾(ヤクルト) 25 8 15 5.40
荘司康誠(楽天) 32 11 19 5.34
篠木健太郎(DeNA) 22 8 13 5.32
髙橋光成(西武) 26 6 14 4.85

どちらの表も、1人あたり20〜40回ほどの回数での話なので、1回失点が増えるだけで順位はけっこう入れ替わります。その中で村上投手は35回と数が多いうえでこの低さなので、なかなかのものだと思います。

一方で、リーグ全体で見ると、得点直後防御率は3.80でした。全イニングで数えた失点率(失点×9÷投球回)は3.66なので、差はそれほどありません。「点を取ってもらった直後はみんな打たれやすい」というよりは、投手によって得意・不得意が分かれる、というのが今のところの見え方です。

というわけで

「展開関与」でその登板が試合の流れを変えてしまったかどうかを、「得点後分析」で味方の得点直後にきっちり抑えられていたかを見られます。後者はまだ試験版ですが、気になる投手がいたら個人で絞り込んで、得点直後防御率の推移をのぞいてみてください。

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