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📊 データ記事

まごのてアワーズ⑦~歩かせたことを後悔させたで賞~ 前の打者が敬遠された後によく打った打者は?

授賞式の舞台で、トロフィーを手に照れる受賞者に、記者証をつけたブンタがICレコーダーを向けて取材しているイラスト(「MAGONOTE AWARDS」のバナー入り)

「まごのてアワーズ」の第7回です。

第7回は、前の打者が故意四球(申告敬遠)で歩かされた直後の打席を数えました。

元々これを調べられるようにしようと思ったのは、失策の記事で書いたことと同じ理由です。敬遠は、試合が大きく動く場面です。「次のあなたと勝負します」と告げられて打席に向かう選手の気持ちも、大きく動くはずです。そんな場面を、数字にできると思いました。

ちょうど日本シリーズでも、そんな場面がありました。第4戦(10月28日)の4回裏、ソフトバンクが0-2で追う2死二塁で、DeNAの平良拳太郎投手は、4番の栗原陵矢選手を申告敬遠しました。2死一、二塁で打席に入ったのは、5番の山本祐大選手。5月にDeNAから移ってきた、古巣との対戦です。打球は右翼線を破る2点三塁打になり、試合は振り出しに戻りました。続く柳田悠岐選手の中前打で勝ち越したソフトバンクは、4-2で勝ち、4連勝で日本一になりました。このシリーズで、敬遠のすぐあとに回ってきた打席は7つ。そのうち打点が付いたのは、この山本選手の2点三塁打だけです。

では、レギュラーシーズンでは、敬遠のあとに打席に入った打者は、どれくらい打ち返していたのでしょうか。

これは、このサイトで実際に探して見つけられるデータです。 探し方は、記事の最後に書きました。公式の表彰とは、もちろん関係がありません。数字は、すべて2026年のレギュラーシーズン(143試合×12球団)のもので、クライマックスシリーズと日本シリーズは含みません。

敬遠は、12球団で236個

2026年の故意四球は、12球団で236個でした。セが161個、パが75個で、投手が打席に立つこともあってセのほうが倍以上あります。

セ 故意四球 パ 故意四球
阪神 34 ソフトバンク 20
ヤクルト 30 日本ハム 19
中日 30 楽天 14
DeNA 28 オリックス 9
巨人 21 ロッテ 9
広島 18 西武 4

236個のうち、2死での敬遠が168個(約7割)。一塁を埋めて、次の打者と勝負する場面がほとんどです。セでは、敬遠された打者がいちばん多かった打順は8番で、161個のうち57個。そのうち52個は、次の打者が投手でした。8番を歩かせて投手と勝負する作戦です。DH制のパでは、8番の敬遠は75個のうち6個だけです。

敬遠のあとの打者は、打率.194。でも打点は2.5倍

敬遠のすぐあとの236打席は、206打数40安打で打率.194、出塁率.278でした。全打席の平均(打率.240、出塁率.305)より、はっきり低い数字です。投手が「こちらのほうが抑えやすい」と選んだ相手ですから、うなずける結果です。

ところが、打点で見ると逆になります。236打席で打点55。1打席あたり.233打点で、全打席の平均(.093)の約2.5倍です。敬遠のあとは走者が2人以上いることが多いので、1本出れば点が入ります。投手にとっては、抑えれば勝ち、打たれれば一気に…という場面です。

3打席以上の打者で探しました

敬遠のあとの打席は、1人あたり多くても6打席です。そこで、3打席以上の打者を対象にしました(セ16人、パ5人)。1本のヒットで順位が入れ替わる、ごく小さな数字です。

🏅セは、勝田成選手(広島)

セの1位は、広島の勝田成選手です。3打席で2打数2安打、2打点でした。3月27日の10回に2死一、二塁から右翼線への適時打、9月22日の11回には1死満塁から右犠飛と、延長で2度、打点を挙げています。

順位 打者 打席 打数 安打 打率 打点
1 勝田成(広島) 3 2 2 1.000 2
2 奥川恭伸(ヤクルト) 4 4 2 .500 2
3 赤羽由紘(ヤクルト) 4 3 1 .333 2
4 井上温大(巨人) 3 3 1 .333 0
5 蝦名達夫(DeNA) 3 3 1 .333 2

2位の奥川恭伸投手と4位の井上温大投手は、投手です。8番打者が敬遠されて、投手に打席が回ってきた場面です。基準を4打席以上にすると、奥川投手が1位になります。

セの打点は、2打点の10人が並んでいます。

🏅パは、野村佑希選手(日本ハム)

パの1位は、日本ハムの野村佑希選手です。5打数3安打、本塁打1本で4打点。打点もパでいちばん多く、基準を4打席以上・5打席以上にしても1位は変わりません。

順位 打者 打席 打数 安打 打率 打点
1 野村佑希(日本ハム) 5 5 3 .600 4
2 渡邊佳明(楽天) 3 2 1 .500 1

3打席以上はパでは5人だけなので、表は安打のある2人までにしました。打点では、野村選手に続いて、日本ハムの万波中正選手(1打数1安打、本塁打で3打点)とソフトバンクの柳町達選手(2打数2安打、3打点)が3打点です。

おまけ:いちばん打たなかったのは

「まごのてアワーズ」では、1位のほかに、同じ条件で数字がいちばん低かった選手も、少しだけ紹介しています。公式の表彰ではなく、ごく限られた条件の数字です。選手の実力や調子、勝負強さを表すものではありませんので、気軽に見てください。

3打席以上で、無安打のまま打数がいちばん多かったのは、セは阪神の村上頌樹投手です。5打数0安打(三振4)。5打席とも4回の2死で、8番打者が敬遠されて回ってきた打席でした。投手が打席に立つセならではの数字です。今季の打撃は50打数4安打(.080)でした。野手では、阪神の前川右京選手と中日の福永裕基選手が3打数0安打です。

パは、ソフトバンクの栗原陵矢選手です。4打数0安打でした。今季全体では539打数146安打(.271)、40本塁打、118打点。冒頭の日本シリーズの場面では、敬遠された側の打者でした。

このサイトで探すには

  1. 個人打者のランキング(2026年・公式戦)を開き、集計を「全打席」にします。
  2. 左のフィルターパネルの詳細条件で「敬遠直後」を選びます。
  3. 表の「打席」の列で3以上に絞り、「打率」や「打点」で並べ替えます。リーグの列でセ・パを分けられます。

試合区分を日本シリーズに切り替えると、冒頭の山本選手の打席も出てきます。

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